Move A Needle

一歩前へ 軽やかに 針を動かす

遊びをせんとは

遊びをせんとは生まれけむ

戯れせむとは生まれけん

遊ぶ子供の声きけば

我が身さえこそ動(ゆる)がるれ

 

これは「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」のなかの有名な歌。

梁塵秘抄は、平安時代末期、後白河法皇が編纂した、今様という当時の流行歌を集めた歌謡集。

 

梁塵ってそもそもどういうこと?

調べてみたら、「梁塵(りょうじん)を動かす」という故事からきているそう。

歌声が優れている事のたとえ。昔、中国で魯の愚公という声の良い人が歌をうたうと、梁(はり)のうえのちりまでが動いたという故事による。

(goo国語辞書から引用)

 

梁って住宅に使われるあの梁(はり)のことですよね。柱と柱をつないでる横の材木。

祖父母の家は建て替える前は、茅葺屋根で、家の中には太い梁が露わになっていましたが…

今私が住んでいる借家は、民芸風に改装されてて、梁風なのがあります。

確かに、梁の上には埃が溜まります。掃除しなきゃね!

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つまり、素晴らしい音の周波数でその場に風をおこす位、梁の上の塵を動かせるくらい感動的な歌の数々を書き残したいという、後白河法皇の思いが詰まった歌集なのですね。

楽譜があれば、当時の節回しやメロディーも分かったかと思います。

YouTubeをみると、色々と曲をつけたのがありますね。

初音ミク版だったり、以前放送のNHK大河「平清盛」バージョンのもありました。(視聴率は悪かったそうですが、吉田松陰を描いた「花燃ゆ」と並んで、自分の好みでした。)

勿論、この歌が流れるのが、番組の一番のポイント。

放送をみている時は、後白河法皇が「梁塵秘抄」を残してくれた方とは知りませんでした。

今回、ウィキペディア等のネットを読んでわかったことは、

法皇が今様にかなり心酔傾倒し、年老いた遊女(あそびめ)と呼ばれる今様の歌い手に弟子入りし、直接口伝えで今様を習い、今でいうボイストレーニングも受け、めちゃくちゃ歌がうまくて、法皇自身が梁塵をうごかす位の歌の名手だったということ。

法皇は自分の心を奪った歌達をこのまま朽ち果てさせたくないと強く感じたのだろうと思います。前回の記事で書いた「音楽の力」をここでも感じます。

平安時代末期って、「平家じゃなきゃ人じゃない」と言われた時代、そんな平家の隆盛と衰弱の時代、栄枯盛衰「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」の時代ですよね。

 

歴史には疎い私ですが、そんな時代の歌が残っていてそれを現代でも読めるというのは奇跡。

文字で残すというのは、その意味でもすごい!と今さらながら思う次第。

 

ここまで、散々語りましたが、実は、現在書籍化されている「梁塵秘抄」を実際手に取って読んだことはないのです。

 

そして今回取り上げた歌は、確か、高校の日本史だったか、古典だったかの教科書に載っていたのを見たのが最初。

ただ何となく、頭の中に残っていました。白拍子、静御前とかいう言葉もぼんやりと覚えていました。

いつの頃からか、「遊びをせんとは…」の歌が、何かの拍子に泡のようにふつふつ湧いてきて、ぐるぐる、ぐるぐる…

頭の中でそんなことが時折起こります。

 

そして今、家の前には公園があって、そこから、子ども達の遊ぶ声が聞こえます。

まさに、この歌の世界です。

その声のせいなのか、歳のせいなのか、それとも他に要因があるのか、以前よりも頻繁に、ぐるぐるが起こります。

 

歌でも、言葉でも、それをどう解釈するかは、人それぞれ異なるでしょう。

私は、30代半ばから、せっかくこの世に生まれたからには、精一杯感じて、動こう!遊ぼう!と思うようになりました。その人生観がこの歌とリンクするのです。

 

「遊び」「戯れ」という言葉をどう捉えるか、これも人それぞれですね。

私の個人的解釈では、「遊び」の定義と「自由」の定義とが大部分重なります。

自分の人生のキーワードは「遊びと自由だ」と腹落ちしています。

うまくは言えないのですが、人であれ物であれ、出来事であれ、それぞれが境界線を持ちながらも触れあい、つながり、遊び、広がっていくイメージですかね。

 

 そして、「子ども」については、自分の中の子どもを思い浮かべます。

 

自分の中にいる子どもの声をしっかり聞いて、遊ばせよう。

 肉体という容れものに乗って、この世界、この時代、この国、この家族に生まれたことにはどんな意味があるのかを考えたら、やっぱり、五感を使う事じゃないのか。

嬉しい、楽しい、悲しい、痛い、苦しい、怖い…五感を使うという事は、心地よいばかりじゃない、辛い感覚も沢山ある。

逃げ出したくなる時もある。

でも、それも、ぜーんぶひっくるめて、しっかり感じて、受け入れて、動こう、遊ぼう、体感しよう。

と思うようになりました。

 

しんどい出来事もクリアしたらじぶんのバージョンアップ、ゲームでいったら、ランクアップ、ステージアップのチャンス。

見方を変えて、言い換えると、

遊ぶ舞台が広がっていく。

 

制限時間ギリギリまで、この世で遊ぶために。

小さな傷、大きな傷の痛みを感じながら、手当てしていこう、しっかり寝て食べて、動いていかなくっちゃね。

 

皆さんなら、どういうふうに感じますか?

 

下の写真は、前述の公園の桜です。

 

五感全開で見上げました。もうすっかり春ですね!

スピッツの「はるのうーたー ♪♬」がぐるぐるしましたよ (^^♪♪♪

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ここで、終わるといいんでしょうけれど、もうちょっと遊ばせてください。

音楽の力つながりで、アンジェリーナ・ジョーダンさんの動画を紹介します。

ノルウェー出身の歌手、America's Got Talent に出演した時の動画。この時はまだ13歳。

当時はかなりニュースになったみたいです。今は15歳かと思います。

最初見た時その姿は、ギリシャ神話の音楽の女神ミューズみたいだと思いました。

塔の上のラプンツェルを彷彿とさせるその豊かな髪にはきっと魔法の力があるんだろうななどど考えてしまいました。

今彼女はロサンジェルス在住だそう。Million Milesという曲も出していましたね。

現在の画像をみる限り、あの豊かな髪は少しカットされたみたい。ちょっと残念。

 

次の動画はたぶん9歳の頃。I Put A Spell On You 「あなたに魔法をかける」

これをみると、私が、最初感じた魔法的な力も、なんとなく納得したのでした。

まだ年若い彼女ですが、もしかしたら何度も何度も生まれ変わって、どの時代でも歌を歌ってきたんじゃないかとおもわせる雰囲気をもってもっていますね。

きっとこの少女はこの世に産まれてくる前から、歌い手になることを魂に刻んで決めてきたのだろう、自分の遊びのテーマ、人生の目的をちゃんとわかって生まれてきたのだろうという気がしています。 

こういう動画をみると、また、私の頭の中は、「遊びをせんとや♬…」がぐるぐるですよ。変だねー。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございます。

ではまた!

 

 梁塵秘抄、読むぞー!

というか、歌うぞー!こっそりと。

 

 

梁塵秘抄 (ちくま学芸文庫)

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  • 発売日: 2016/03/11
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